「自然」派というのは、脱「人工林」という考え方です。一般的に、杉や檜のある森林は、ヒトの手入れの入っていない原生の自然に対して「人工林」といいます。しかし、私たちは人工林という言葉を使うことを好みません。
10年、20年、そして50年、100年、ときには200年に渡り、先代の技術という人の力により育ててきたのは事実です。しかし、人の技術のみではこの木はできません。この天竜地域の自然の恵みがあってこそです。先代の技術と天竜の自然の融合。近代国家の急速な発展の象徴ある「人工」とは違うのです。
そして、誰に対しても裏切ることのない、健康な自然素材を提供する。そんな「自然派」であることを皆様に約束したいのです。
「空間派」というのは、素材や製品を皆様にただ提供するだけでなく、山林所有者からの直接立木仕入れによって、あらゆる空間構成の部材提供に対応し、天竜の杜から住宅までのイメージを共有したいという想いの表れです。
山がお金になればいい、木がお金になればいい、それだけの時代は終わったのです。
私たちは、山林所有者との連携を密にし、さらに住宅工務店様や一般の方々との接点も増やしていっております。
伐採見学会、住宅紹介、私たちは山から住宅まで一貫したスタイルを求め、環境にやさしい暮らしをしたい方ともっともっと繋がっていければと山と住宅を伝える「空間派」であること宣言したいのです。
最後に「文化派」です。日本という美しい国は、神社、仏閣のみならず、一般建築を通し、暮らしの中まで木の文化に支えられてきました。特に、天竜では、山を真摯に守り、木を大切に育て、そして100年以上もつ素晴らしい建築物を様々な地域に残してきました。
植林から育林、育林から伐採、伐採から製材、製材から製品、製品から住宅へ。私達が残すべく、未来の子供たちへの、持続可能な地球環境のためにも、私たちはこの「文化」を伝承したいと考えております。
今後とも、宜しくお願い申し上げます。